みなさんご存知、UNIQLOやGUを主力ブランドに展開するアパレル製造小売業の会社です。ファーストリテイリングはもともと、地方の片田舎で創業した会社ですが、実質的創業者である柳井正氏がわずか1代で時価総額約3兆5千億円(2017/09/30)育て上げた超大化け銘柄の一つです。
暦年 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
2016年 | 42,000 | 44,370 | 25,305 | 41,830 |
2015年 | 43,580 | 61,970 | 40,610 | 42,640 |
2014年 | 42,500 | 45,880 | 30,950 | 44,040 |
2013年 | 22,500 | 45,350 | 22,030 | 43,400 |
2012年 | 14,050 | 21,970 | 13,600 | 21,840 |
2011年 | 13,090 | 15,080 | 8,800 | 14,000 |
2010年 | 17,660 | 17,660 | 10,360 | 12,930 |
2009年 | 13,610 | 14,550 | 7,750 | 17,470 |
2008年 | 7,550 | 14,550 | 7,270 | 12,980 |
2007年 | 11,550 | 11,640 | 5,970 | 7,980 |
2006年 | 11,660 | 12,200 | 8,680 | 11,360 |
2005年 | 7,900 | 12,480 | 5,520 | 11,530 |
2004年 | 6,530 | 9,100 | 6,430 | 7,800 |
2003年 | 4,230 | 7,260 | 2,690 | 6,510 |
2002年 | 11,990 | 13,200 | 2,270 | 4,180 |
2001年 | 22,500 | 27,950 | 10,000 | 11,660 |
2000年 | 41,600 | 56,000 | 16,550 | 22,380 |
1999年 | 1,980 | 43,500 | 1,980 | 41,600 |
1998年 | 2,080 | 2,200 | 1,050 | 1,998 |
1997年 | 3,000 | 3,950 | 1,860 | 2,090 |
1996年 | 5,150 | 5,500 | 2,600 | 2,970 |
1995年 | 11,500 | 11,800 | 4,810 | 5,130 |
1994年 | 14,900 | 21,500 | 9,700 | 10,900 |
備考
暦年 | 株式分割 |
---|---|
2002年 | 2002年4月19日[ 1: 2 ] |
2000年 | 2000年10月20日[ 1: 2 ] |
1997年 | 1997年10月20日[ 1:1.1 ] |
1996年 | 1996年10月18日[ 1:1.1 ] |
1995年 | 1995年10月20日[ 1: 2 ] |
1994年 | 1994年10月20日[ 1:1.5 ] |
2017年10月4日時点の情報で計算しています。
ファーストリテイリングの今現在の上場来安値は1998年の1株1050円、上場来最高値は2015年の1株61970円です。これを元に計算していきます。
1998年(1株1050円)時点で100万円投資していれば、約952株購入できていました。
株式分割を2000年に1:2、2002年に1:2と行っていますので、2015年時点での持株数は約3808株になっています。
これを2015年の株価61970円で計算すると、61970×3808=235,981,760円になります。その額なんと約2億3千万円です。
投資期間は約17年とかなり長いですが、2億3千万といえば、サラリーマンが新卒で入社して定年を迎えるまでの生涯賃金とほぼ等しいですから、そう考えるとかなりいい投資先だったことがわかります。配当金だってありますしね。ちなみにファーストリテイリングは2016年の期末配当金が165円、中間配当金が185円ですから、2016年の配当金だけでも約130万にもなります。
上場時の終値10900円、上場来最高値は2015年の1株61970円です。これを元に計算していきます。
1994年(1株10900円))時点で100万円投資していれば、約91株購入できていました。
株式分割を行なっていますので、2015年時点での持株数は約1321株になっています。
これを2015年の株価61970円で計算すると、61970×1321=81,862,370円になります。約8千万円です。
安値で買って、高値で売った場合よりももちろんパフォーマンスは落ちますが、それでも100万円が21年で8千万円になっています。
上場来最高値は2015年の1株61970円、現在の株価は1株33900円。これを元に計算していきます。
2015年(1株61970円)時点で100万円投資していれば、約16株購入できていました。
これを現在の株価、1株33900円で計算すると、33900×16=542,400円になります。約50万円です。
ファーストリテイリングが上場来安値をつけたのは1998年です。この時代を振り返ってみます。
とりあえず、日経平均を見てみます。
ものの見事に下り坂ですね。バブルがはじけてみんながパニックっている時代です。味噌も糞も一緒に何もかもが投げ売りされた時代です。この時代に投資できるのはかなりの賢者です。
一方、ファーストリテイリングの業績はというと、こんな感じでした。
億円/西暦 | 1996年 | 1997年 | 1998年 | 1999年 | 2000年 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 599.59 | 750.20 | 831.20 | 1,110.81 | 2,289.85 |
営業利益 | 44.41 | 52.63 | 60.11 | 143.43 | 606.27 |
経常利益 | 45.70 | 55.10 | 63.19 | 141.65 | 604.80 |
当期利益 | 23.26 | 27.03 | 29.24 | 68.16 | 345.14 |
店舗数 | 229 | 276 | 336 | 368 | 433 |
最安値をつけた割には、申し分ない業績です。巨額の赤字を出したわけでもありません。安値をつけた主な原因は、平成不況によるパニック売りです。
日本銀行のレポートにもこう書かれています。
企業収益は、これまで堅調を維持してきた製造業・大企業を含め、年度後半は急速に悪化し、97年度は減益に転じた。こうした中、日本銀行「企業短期経済観測調査」(以下短観という)などでみる企業マインドも、特に年度後半、急速かつ広範に悪化した。雇用面では、製造業や建設業を中心に新規求人数が減少に転じ、非自発的離職者数の増加などに伴って失業率が既往最高水準で推移するなど、労働需給の悪化がみられた。 From 1997年度の金融および経済の動向(要旨)
この時代は、誰もが下を向いていた時代です。1997年には山一証券が破綻していますから、多くの人が日本経済終わったと思っていたはずです。
新聞 → 日本経済ヤバいと報じる
テレビ → 日本経済ヤバいと報じる
本 → 書店に「日本経済ヤバい」系の本がいっぱい並ぶ
株式市場 → 味噌も糞も一緒に売られる
不安が不安を呼んでいる状態です。後から言うのは簡単ですが、この時にみんなと違う行動を取れた人だけがお金持ちになることができました。
バブル時代にあんなに浮かれなければ、100万円くらい投資できたのにと悔やむ人も多いはず。こんなド派手な時代が続くわけはないと。
ちなみに、この時代の日経平均をかの有名なバフェット指数を使って計算してみます。すると約55〜60になります。
バフェット指数の計算方法は、株式市場の時価総額÷その国のGDP×100です。100を超えると割高、100を下回ると割安と言われています。
上場来最高値は2015年の1株61970円です。これはつい最近ですね。もちろんファーストリテイリングの業績も順調でしたが、主な原因は、また、外部的な要因です。
そう、金融緩和です。
日銀が金融緩和を発表、すると瞬く間に株価が暴騰します。
新聞 → 日本経済復活と報じる
テレビ → 日本経済復活と報じる
本 → 書店に「日本経済は本当はすごい」系の本がいっぱい並ぶ
株式市場 → 味噌も糞も一緒に買われる
しかし、この麻薬は一時的なものでした、すぐに日経平均が下がり出し、それと一緒にファーストリテイリングの株価も下がり出しました。この時に100万円投資していた人は、約50万円も損してます。
ん〜、やはり、みんなが浮かれ上がる時期に投資するのは危険きわまりないですね。
ちなみにバフェット指数は、100を超えています。
あぁ、タイムマシンがあったら戻りたい。
From ファーストリテイリング